小さな違和感が、道しるべになるとき
きっかけは、ほんの小さな違和感でした。
たっぷり重ねたスキンケアの後なのに、どこか息苦しさを感じる。
肌に触れるたび、「これでいいのかな」と心に引っかかる感覚。
情報があふれる時代。
たくさんの「正解」に触れるほど、ふと、自分にとって本当に必要なものが
わからなくなる瞬間があったのです。
美容に対する思考も、自然とオーガニックな方向へ。
無理に与えるのではなく、肌が本当に必要とするものだけを届けたい。
そんな気持ちが、じわじわと心に広がり始めていました。
オイルだけのスキンケアを始めてみたら
「できるだけシンプルに。肌に負担をかけないように。」
そんな思いから、思い切って基礎化粧品を一式手放し、
オイルだけのスキンケアに切り替えてみました。
最初は、肌に触れる摩擦が減った安心感、
ケアを最小限に留める心地よさに包まれていました。
けれど、日々を重ねるうちに、ふとした違和感に気づきます。
- 肌のハリが、どこか頼りない。
- メイクのノリも、以前より満足できない。
- そして、一番気になったのは……毛穴の黒ずみが目立ち始めたこと。
調べてみると、オイルは紫外線や空気にさらされることで
酸化しやすくなる性質があると知りました。
(※オイルの酸化は、肌老化の要因となる「過酸化脂質」を生み出すことが知られています。)
さらに、オイルを使った後のメイクでは、
クレンジングが不十分だと油分が肌に残留し、
その「古い油」がまた酸化を進める原因になりやすい——
そんな研究報告も目にしました。
つまり、オイルだけに頼ったケアでは、
紫外線対策(UVケア)が弱くなりがちで、
さらに、残留した酸化した油分が、
毛穴の詰まり・黒ずみ・ごわつきなどにつながるリスクがあったのです。
ただナチュラルを選ぶだけでは、肌を守れない。
そんな現実に、改めて気づかされました。
ナチュラルを求めるからこそ、"選び抜く"ケアへ
ナチュラル志向とは、
「何もしないこと」ではない。
本当に肌に必要なものを、意志を持って選び取ること。
その意味を、オイルケアの体験を通して深く学びました。
肌の透明感、ハリ、なめらかさ、UVからの防御——
それらは、未来の肌を育てるために欠かせないもの。
今は、オイルの心地よさも取り入れながら、
・きちんとUVケアをする
・洗浄力とやさしさを両立したクレンジングで、酸化した油をきちんと落とす
・肌の水分保持のためのアイテムも、必要に応じて選ぶ
そんな風に、自分にとってベストなバランスを探るケアへとシフトしています。
ナチュラルな感覚と、結果を求める感覚。
どちらかを犠牲にするのではなく、
その間を行き来しながら、しなやかに美しさを育てていきたい。
【まとめ】 自然体でありながら、未来を育てる
スキンケアは、一度決めたら終わりではない。
肌と対話しながら、何度でも選び直していい。
ナチュラルでありたい。
でも、ただ流されるのではなく、
選び抜いた美しさで、未来の自分を守っていきたい。
そんな想いを込めて、今日も鏡に向かいます。
【次回】
肌へのやさしさを意識したクレンジングで、思いがけず気づいたこと。
「やさしいだけでは守れない」という、リアルな体験を綴ります